かとうぎ桜子 区政レポート 2022年9月号 議会報告通号148号 (1ページ目) ☆8月28日、石神井公園駅前で、色々な会派の議員が集まり、区政報告の演説会をしました。現職の議員12名、来春の区議選に挑戦する予定である人、4月の区長選に立候補した吉田健一さんで、それぞれが今、区政の中で感じている課題を話しました。例えば私は障害のある人の生活について。ほかの方は美術館のことや環境問題、行政の非正規雇用のこと、まちづくりのことなどをお話しました。今後もこのように、複数の議員で区民の皆さんに発信する機会を作っていけたらと思っています。 ☆9月12日の区議会本会議で一般質問をしました。テーマとしては、 ①コロナ禍における生活困窮者支援の充実を求める。 ②住まいにお困りの方の住まい探しの支援は、伴走型支援の充実が必要。 ③女性支援は婦人相談員の処遇改善や若い女性への支援の充実を。 ④障害者の意思疎通支援条例を作ったので、障害の理解について学校での取り組みの充実を。 ⑤精神障害のある人が安心して地域で暮らせる体制の充実を。 ⑥今年度、物価上昇に対応するため学校給食費に補助をしたが、場当たり的ではなく、根本的な給食費のあり方を検討するべきである。 ⑦美術館再整備の計画の見直しを。 という内容です。ブログに詳細の報告を書いていますので、ぜひご覧ください。また、順次、今後の区政レポートにもご報告を書いていきます。 (2ページ目) 高齢期の住まいについてのアンケート結果 介護保険制度が始まって今年で22年。3年ごとの改定のたびに制度が複雑になり、使いづらいし、そもそも何を活用すれば暮らしやすくなるのかも分かりづらい状況にあります。 皆さんは高齢期の住まいや生活について、どのようにお考えになっているかをお聞きしたく、アンケートを実施させていただきました。今回のレポートではその結果をお知らせします。左ページに概要を記載しました。 心身の状況が変わったらどんな選択肢があるのか? が分かりづらい 「高齢期にどこで暮らしたいか」という質問については、持ち家・賃貸あわせて実に 79.4%の方が自宅で暮らすことを希望されており、半数の人が配偶者と暮らすこと、16.6%の方がこどもと暮らすことを希望されています。  しかし、高齢期になり、心身の状況が変わったときにどんな選択肢があるのかは分かりづらく、ご不安をお持ちの方も多いことが分かります。例えば、配偶者と2人で暮らす中でどこまでのサポートが得られるか、それにどのくらいお金がかかるのか。介護する人が疲れたときに休息をとる方法はあるのかどうか。 例えば体が元気である程度身の回りのことはできるけれど、認知症の症状が強く、出かけたまま帰ってこられなくなったり火の始末など心配があるとき、まだ特別養護老人ホームに入れないならどんなサポートが使えるのか…など。 そこで、「あなたはどこで死にたいですか」という本を出された小島美里さんをお招きし、制度の現状を学び、皆さんと考えることのできる勉強会を企画しました。 詳細は最終ページをご覧ください。 介護の制度の現状・課題、高齢期のイメージをするのに お勧めの1冊 「あなたはどこで死にたいですか」岩波書店 (暮らしネット・えん ホームページより) 暮らしネット・えんの活動をもとに 執筆された書籍です。 介護現場から見た超高齢社会の現状と、 必要なサービス、リアルな介護費用、 そして介護保険制度の限界と 福祉の今後について書きました。 【高齢期の住まいやケアで知りたいこと、気になっていること(一部ご紹介)】 ・自分がぼけてしまった時が心配(頭と体を動かしてぼけないように努力するが…) ・良心的なケアマネジャーに会えればいいが… ・お金が心配 ・ケアが必要になったときに年金だけで暮らしていけるのかどうか。 ・1人になった場合、最後まで自力で生活していけるか、大変気になります。 ・施設の種類分けを知らない。自宅で最後までの方法も知りたい。 ・母は、有料老人ホームに入居しています。運動機能の維持に対策が及ばないように思います。 ・エレベーターのない3階が自宅のため、怪我をした際の生活を考えなくてはいけないのだがイメージできない。 ・それぞれの違いをよく理解しておきたい。問題は体が動く今は忙しく、動けなくなって暇になったときには遅すぎるということ。 ・現在、両親の介護で死ぬほど苦労しているので自分は身内には絶対苦労をかけたくないと思います。 ・上記施設で動物ペットも一緒に入れる施設はありますか。 ・特養に入所できる要介護度3度になる前に、家族に負担をかけずに暮らせる環境 ・特養を増やして待機者削減に実現させてください。 ・認知症など自宅に住めない場合が不安 (3ページ目) アンケートのご回答について アンケート実施時期:2022年4月~9月。かとうぎ桜子の区政レポートでのQRコードによるご案内、区政報告会時のご回答、東大泉1~4丁目と大泉学園町1、2丁目の一部にアンケートはがきのポスティングによりアンケートご協力依頼をしました。それに対し、回答247件。 ご回答者様のご年代を教えてください。247件の回答 60代 23.5% 70代 22.3% 50代 16.2% 80代 15.8% 40代 9.7% 30代 4.9% 20代 3.6% 90代 2.8% 回答無し 0.8% 10代 0.4% ご回答者様の性別を教えてください。247件の回答 女性 59.9% 男性 38.9% 高齢期(70代以降)はだれと暮らしたいですか。247件の回答 1人で暮らしたい 64 25.9% 配偶者と暮らしたい 139 56.3% こどもと暮らしたい 41 16.6% 家族以外と暮らしたい 5 2% 回答無し 3 1.2% 姉妹 1 0.4% 施設等 配偶者と子供と暮らしたい 配偶者含め仲間と 配偶者、子供を含む家 配偶者とども その時にならないとわからない ?????? 高齢期はどこで暮らしたいですか? 247件の回答 自宅(持ち家) 66.4% 自宅(賃貸) 13% 以下のサービスで、内容まで知っているものをご選択ください。(複数回答可) 介護老人保健施設 96 38.9% 介護老人福祉施設(特養) 129 52.2% 認知症対応型 グループホーム 82 33.2% 軽費老人ホーム 35 14.2% 都市型軽費老人ホーム 28 11.3% 養護老人ホーム 68 27.5% 有料老人ホーム 131 53% サービス付き高齢者向け住宅 92 37.2% 内容まで知っているものはない 63 25.5% (4ページ目) 「あなたはどこで死にたいですか」勉強会のご案内 2022年11月19日(土)午後2時~4時 勤労福祉会館(東大泉5-40-36) 2階 会議室大 講師:小島美里さん(NPO法人 暮らしネット・えん 代表) 参加費:500円 今回のレポートでは高齢期の住まいについて皆さんにご協力いただいたアンケートの結果をご紹介しました。複雑な介護保険制度の下、高齢期になった時、介護が必要になった時、どこでどのような暮らしができるのだろうか…多くの方が漠然とした不安をお感じになっていることが分かりました。 そこで、この夏「あなたはどこで死にたいですか」というご著書を出された小島美里さんをお呼びして、現在の介護保険制度の現状と、その中で私たちはどのような暮らしを選んでいけばいいか、お話を伺う勉強会を企画しました。ぜひご参加ください。お申し込みは折り込んであるはがきにご記入いただくか、以下のQRコードからお願いいたします。 暮らしネット・えんとは 新座市にて、ケアマネジャー事業所、ホームヘルパー派遣、デイサービス、認知症対応型グループホーム、小規模多機能型事業所、食事配達サービス、グループリビングを行っているNPOです。 (ホームページより)「暮らしネット・えん」は高齢者・障がい者の支援事業、調査活動、学習会、文化活動などを通じて高齢になっても障がいがあっても、おとなも子どもも共に生きる地域社会を創ることを目的として結成されたNPO法人です。<住みなれた地域で暮らしつづけたい>というあたりまえの願いを叶えるためには、顔が見える、手を繋げる地域の人々が力を合わせることが一番の近道、わたしたちはそう考えて活動しています。 かとうぎ桜子プロフィール ●1980年生まれ。現在、42歳です。27歳から区議会議員になって、4期目です。 ●桐朋女子という、自由な校風の中学・高校を卒業しました。こどもの頃から猫が好きで、今も3匹の保護猫を飼っています。キジトラ、サバトラ、黒猫。 ●慶応義塾大学文学部では国文学を専攻していましたが、人間関係を調整する仕事に関心を持ち、大学4年の夏休みにホームヘルパー2級の資格を取得しました。 ●もっと深く福祉のことを知りたいと、大学卒業後に夜間の上智社会福祉専門学校に入学し、昼間はヘルパーや福祉関係の事務の仕事をしながら、2005年に社会福祉士を取得。 ●社会福祉士取得後、NPOで介護の仕事をしたのですが、制度的な課題を感じ、介護保険など制度運用の改善と地域で人の生活をささえるしくみを作りたいと、2007年の区議会議員選挙に初挑戦し、当選しました。 ●議員になってすぐ、区立保育園の民営化問題で当事者が置き去りとなって施策が進められていることに疑問を感じ、 立教大学大学院・21世紀社会デザイン研究科にて、民営化問題と市民参加について研究しました。 ●2012年、検診で子宮頸がんが見つかり治療。今は定期検診のみで、落ち着いていますが、 この経験を機に、女性の健康や人権についてもっと取り組んでいきたいと考えました。 ●2014年、東日本大震災で被災した地域の応援の活動で知り合った夫と結婚。 ●2017年、手話検定1級取得。 ●2018年、シェアハウスと地域の拠点「ウイズタイムハウス」を大泉学園町4丁目にオープン ●2019年、福祉と連携した旅行サービスとNPO等の支援活動をする「桜こみち株式会社」設立 ●2020年、介護福祉士を取得。 ●ヘルパーや相談員の仕事も続けています。現場の実践を政策に活かすとりくみを今後も続けていきます。 ●ヘルパーの活動などでご高齢の方や障害のある方にお会いする機会も多いため、コロナの感染状況を見ながら駅での配布は休止したり再開したりしています。