かとうぎ桜子区政レポート 6月号 議会報告通号130号 【1ページ目】 「5月18日、障害のある人の視点でまちあるき」 「障害のある人の視点に立って、まちの魅力を再発見しよう」というイベントを5月18日に行ないました。 まず、石神井公園駅で集合したあと、ふるさと文化館に向かいました。 そこで、参加してくださった視覚障害のある女性と、知的障害と肢体不自由が重複している車いすユーザーの小学生の男の子から、普段の生活についてお話をしていただきました。 視覚障害のある人からは、「街を歩いていて一番必要だと思うのは、人のサポート。 たとえ点字ブロックのある場所でも、どちらに行けばいいのか分からなくなってしまったときには困ってしまう。 『点字ブロックの上にいるから大丈夫だろう』と思うのか、ハード面が整備されてからのほうが人の声かけが減ってしまった感じがある。 困っている様子の人がいたらぜひ声をかけてほしい。」 「手で触れるものがあると楽しめる。 例えば洋服屋さんでは、マネキンに服を着せてあると、その服はどんなシルエットになるのか、触って知ることができるので、たくさんマネキンのある店が楽しい。 手で触れるものがたくさんあると良い。」といったお話がありました。 車いすユーザーの男の子は、お母さんからお話がありました。 車いすを押していると、街中の段差に困ることが多いということ。 また、「だれでもトイレ」には赤ちゃん用のおむつ交換台があることは多いけれど、大人用のおむつ交換台がないことが多くて、それが外出のネックになるといったお話をお聞きしました。 昼食後は障害のあるお2人とはいったん別れて、参加者同士でどこに行くかを考えました。 上の写真は、三宝寺池付近で、皆で話し合っているところです。この続きはレポート中面をご覧ください。 【2〜3ページ目】 「障害があるからという理由で行き先に制限をつけないで、考えよう」 障害のある人を案内する場所として、石神井公園、大泉学園周辺でどこが良いだろうか」と皆で話し合いました。 最初に出た意見は、「視覚障害のある人も車いすの人も移動しやすい設備が整った場所を探したらいいのでは」というもの。 それに対して別の参加者から、「設備が整っているかどうかで考えてしまうと、障害のある人が出かけられる選択肢はとても狭められてしまう。 まず『どこに行ったら楽しいか』が先にあって、その上で『障害のある人がそこに行くためにはどうしたら良いか』を考えたほうが良いのではないか」という意見が出ました。 まず私たちの心の中に壁を設けないという、この視点はとても大切だと思いました。 お借りしていた車いすがあったので、皆で順番に乗ってみたり押してみたりを経験しながら、 三宝池から松の風文化公園、富士街道から団地のわきを通って牧野記念庭園、そして白子川沿いを移動しました。 そして、最終的に「したみち通り」にある東京ワイナリーと小泉牧場へ、障害のある人を案内することにしました。 「街の中で見えてきた課題」 街中を移動して、見えてくる課題もありました。まず、ふるさと文化館で視覚障害のある人と一緒に歩いている時。 ふるさと文化館には手で触れて楽しめる美術品があったのは、楽しめて良かったのですが、 建物を出て点字ブロックに沿って歩いていくと、階段の手すりにぶつかる構造になっていました。 これは、点字ブロックの延長線上に手すりがあることに加えて、 「注意を要する」という意味のある点々模様の「警告ブロック」より前に手すりがスタートしているからです。 警告ブロックの位置をもう一歩手前にするか、手すり又は点字ブロックの位置を変える必要があります。 また、すぐに改善できる課題として、点字ブロックの周辺にモノが置かれているという場所もあります。 視覚障害のある人は、白杖を持つ利き手・利き足側を点字ブロックに乗せ、 反対側の半身は点字ブロックの外側にある状態で移動するそうです。 だから、点字ブロックの上はもちろんですが、その周辺も空間をあけておかないと、ぶつかってしまうのです。 これは、皆が気を付けるようにすれば改善できるところです。 また、「だれでもトイレ」には、大人用おむつ交換台の設置は義務ではないので、 おむつによる排泄介助が必要な人が行かれるトイレがなかなかありません。 練馬区が作成している「バリアフリーマップ」で大泉学園駅、 石神井公園駅付近の区立施設の大人用おむつ交換台を探してみましたが、 大泉学園駅周辺には皆無、石神井公園駅周辺では石神井庁舎と石神井保健相談所だけでした。  そんな状況では、トイレを探すのも一苦労ですから、そんなときには、 だれでもトイレの床にマットを敷くなどして横になる、 または介助者が2名いれば1名が当事者を立ち上がらせるように抱きかかえて もう1名がおむつを替えるという場合もあるそうです。 せめて公共施設では、半径何キロ以内に1か所は設置する、 などのガイドラインを設けるべきではないかと感じました。 「狭い道の先にある楽しい目的地」 そうした課題を発見しつつ、大泉学園周辺に到着。 夕方に再び、お2人の障害のある人と大泉学園駅で落ち合いました。 さて、東京ワイナリーと小泉牧場のある「したみち通り」はとても狭い道路です。 車いすユーザーも、視覚障害のある人が歩くにしても、ちょっと不安…。 さあどうしよう…ということで、みんなで地図とにらめっこ。 そして、大泉学園通りから裏道を通れば、ほとんど狭いところは歩かずに東京ワイナリーに到着できることを発見!  無事、皆でワインを楽しみました。 未成年はコーラで乾杯。 ワインを堪能した後、小泉牧場に行くと、牧場主の小泉さんがいらっしゃって、お話を聞かせてくださいました。 そして、視覚障害のある人の手をとって、「ここが牛の背中だよ、これくらいの高さがあるんだよ」「これがしっぽだよ」と説明してくださいました。 誰もが楽しく過ごせる街を実現するためには、ご紹介したように、まだまだ課題もたくさんあって、つい悪い方に目が向きがちですが、 楽しいことを見つけながらそれをさらに発展させていくような取り組みができたらいいねと話し合いました。 ゆめりあホールでまとめの会をやった後には、障害のある人たちも一緒に居酒屋で懇親会。 障害のある人たちもとても楽しんでくださって、「今度は当日だけではなくて、準備から関わりたい」と言ってくださったのがとてもうれしく、 今後も活動を発展させていけたらと考えています。 【4ページ目】 ★区議会定例会は6月7日〜6月28日 練馬区議会の定例会は年4回行なわれますが、4月の選挙を経て最初の定例会は6月7日からの予定。 選挙後、最初の定例会となりますので、これから4年間の議会のルールを決めたり、議長、副議長を決めたり、 各議員が所属する委員会を決めたりといった作業がまずはあって、日程の後半に一般質問や議案の審査が行なわれます。 具体的な日程などは明らかになり次第ブログやSNSでご案内しますので、ぜひそちらもご覧ください! ★介護の勉強会第7回目  ユニット型特養・グループホーム・小規模多機能事業所を見学しよう! いつも勉強会の会場としてお借りしている「こぐれの里」は ユニット型の特別養護老人ホーム。改めて見学させていただきます。 また、その後は近隣のグループホーム、小規模型多機能事業所にも お邪魔する予定です。(ヒューマンライフケア大泉学園の宿、グループホーム) 【日時】6月29日(土)午後2時〜 【集合】特別養護老人ホームこぐれの里(練馬区大泉学園町2-26-28) (大泉学園駅から徒歩約15分。北園交差点から少し入ったところです) *当日参加も可能です *お問合せ・お申し込みはお電話・メール・申し込みフォームからお願いします。 電話:03-3978-4154 メール: sakurako_happy_society@yahoo.co.jp フォーム: https://forms.gle/WLdjRMbW3Z6hEq7G8 *昨年は台風で中止になってしまったことがあったため、当日参加される場合、 天候等、心配な際にはあらかじめご連絡いただければ幸いです。 また、中止の場合は、ブログ、SNS、メールマガジンにてお知らせいたしますので、ご確認ください。 *当日の会場のお問い合わせ等は、かとうぎ携帯080-3595-6431までご連絡ください。 ★駅でのレポート配布について かとうぎ桜子は、月に1回のペースで新しい区政レポートを作成しています。 視察など遠出をする場合などに間があくこともありますが基本的に1ヶ月で1めぐりするように、 おおむね以下のようなスケジュールで朝の通勤時間帯(7時〜8時30分頃)に配布しています。   ・毎週月曜日:大泉学園駅北口 (喫煙所の近く、駅正面のドトール前、グランエミオのビルの近く、 みずほ銀行の近くの4か所を順番に回っています。月曜日が祝日だったり、 月曜日に視察等があり都合がつかないときには曜日を変更する場合があります。) ・月2回、火曜日:大泉学園駅南口(1階ロータリーと2階デッキ) ・水曜または木曜のうち月3回:保谷駅北口と南口(北口正面、線路沿いの道、南口西友前) ・月3回、金曜日:石神井公園駅(中央改札側の正面、高架下、西口改札近く) ★かとうぎ桜子プロフィール ●1980年生まれ。現在、区議会議員4期目。 ●慶応義塾大学文学部に在学中、ホームヘルパー2級の資格を取得 ●大学卒業後、夜間の上智社会福祉専門学校に入学、社会福祉士取得 ●NPOで介護の仕事をする中で、地域福祉・地域社会にさらに深く幅広くかかわる必要性 を感じ、2007年区議会議員選挙に初挑戦、当選 ●公立保育園の民営化問題に疑問を感じ、区議の活動のかたわら立教大学大学院・21世紀 社会デザイン研究科にて研究。2010年修了 ●2012年、検診で子宮頸がんが見つかり治療。女性の健康へのとりくみの必要性についても 政策提言 ●2018年、地域の拠点・ウイズタイムハウスをオープン ●大泉学園町4丁目に猫3匹と夫と住んでいる